日本の、ある章
茨城県
44の町や村。順位ではなく、ただ並んでいる。まだ、行ってない町がある。
- 阿見町 霞ヶ浦の岸に沿って、稲の田んぼと工場の建屋がならんでいる、そのならびかたが、この土地の正直な自己紹介なんですよね。
- 石岡市 奈良時代からの国府の記憶が、ふだんの道のそこここに残っているんですよね。
- 潮来市 霞ヶ浦と北浦と常陸利根川、三つの水に囲まれた土地というのは、ふだんの暮らしのなかに水面がいつもある、ということなんですよね。
- 稲敷市 水田のあいだを、水がゆっくりと動いている。
- 茨城町 涸沼のシジミを獲る船が、朝の水面をゆっくり動いていくんですよね。
- 牛久市 沖積低地と台地が重なる平らな土地に、小野川や牛久沼がひっそりと水をたたえている。
- 大洗町 暖流と寒流がぶつかる潮目の海岸線は、生息する海藻の種類がとても豊富で、磯に降りるたびに、海の底がどれだけ賑やかかを教えてくれるんですよね。
- 小美玉市 霞ヶ浦の岸辺に蓮根畑が続いて、その向こうに飛行機が降りてくる、という景色が、ここの日常なんですよね。
- 笠間市 笠間焼の器を手に取ると、土の粒子がそのまま指先に残るような、あの少しざらりとした感触があるんですよね。
- 鹿嶋市 鹿島神宮の参道を歩くと、杉木立のなかに神域と門前町の気配がいっしょくたに残っていて、ちょっとふしぎな感じがするんですよね。
- かすみがうら市 帆引き船をかたどった神立駅の駅舎を見上げると、この土地が湖とともに生きてきたことが、すっとわかるんですよね。
- 神栖市 鹿島灘の風が吹き抜ける平らな土地に、鉄鋼と石油化学のコンビナートがどっしりと立ち並んでいるんですよね。
- 河内町 利根川と新利根川のあいだに、細長くのびた低い土地がある。
- 北茨城市 真紅の六角堂が、断崖の先に静かに立っているんですよね。
- 古河市 古河駅のホームに降り立つと、東京から1時間ほどの距離なのに、空がずいぶん広いんですよね。
- 五霞町 利根川と江戸川が分かれていく、その分岐点のすぐそばに、この町はあるんです。
- 境町 利根川と江戸川の分かれ目に、水のにおいをかすかに残した町がある。
- 桜川市 真壁御影石を切り出す音が、どこかで低く響いているような土地なんですよね。
- 下妻市 小貝川と鬼怒川に挟まれた平らな土地は、どこまでも空が広くて、歩いていると自分がすこし小さくなるような気がするんです。
- 城里町 那珂川のそばに立つと、水の音がずっと聞こえているんですよね。
- 常総市 五木宗レンガ蔵の赤い壁が、鬼怒川沿いにひっそりと残っているんですよね。
- 高萩市 山から海へ向かって、大北川と花貫川がそれぞれ別の速さで下っていくんですよね。
- 大子町 久慈川の上流へ向かうにつれて、空気がすこしずつ変わっていくのがわかるんですよね。
- 筑西市 平地がどこまでも続く土地で、梨やこだますいかを育てる畑と、工場の建屋とが、ごく自然に隣り合っているんですよね。
- つくば市 つくばエクスプレスに乗って秋葉原から45分、降り立つとひろびろとした台地の空が出迎えてくれるんですよね。
- つくばみらい市 鬼怒川と小貝川のあいだに広がる水田を、みらい平駅から歩いて眺めると、田んぼの向こうにニュータウンの屋根がずらりと並んでいるんですよね。
- 土浦市 霞ヶ浦のほとりに、レンコン畑がつづいている。
- 東海村 東海駅のホームを出ると、どこかひっそりと広い空が待っている。
- 利根町 利根川の土手を歩くと、桜並木がずっと続いていて、その先に田んぼが広がっているんですよね。
- 取手市 利根川のそばで、君萬代や金門の酒が醸されてきた、というのが取手の素の顔なんですよね。
- 那珂市 木内酒造の地酒が、この土地の奥行きをそっと教えてくれる気がするんですよね。
- 行方市 北浦と霞ヶ浦、ふたつの湖に挟まれた行方台地に立つと、どこを向いても水の気配があるんですよね。
- 坂東市 利根川の北岸、台地の縁に畑が続いて、レタスやネギが首都圏へ向けて出荷されていく。
- 常陸太田市 茅葺き屋根の平屋が、山の斜面にひっそりと建っている。
- 常陸大宮市 久慈川の流れに沿って、あゆの里まつりの季節になると、清流公園に煙と笑い声が立ちのぼるんですよね。
- 日立市 ガラス張りの日立駅のホームに立つと、太平洋がそのまま目の前にあって、ちょっとびっくりするんですよね。
- ひたちなか市 那珂湊おさかな市場の朝は、水産加工の匂いと売り声が混ざり合って、ちょっとにぎやかなんですよ。
- 鉾田市 畑の向こうに、海がある。
- 水戸市 水戸納豆の香りが、ふだんの朝ごはんの空気に当たり前のようにある、そういう場所なんですよね。
- 美浦村 霞ヶ浦の水ぎわに立つと、舌状台地の縁が湿地にゆるやかに溶けていくのがわかって、ここに人が長く住みついてきた理由が、なんとなく体でわかる気がするんです。
- 守谷市 三方を小貝川・鬼怒川・利根川に囲まれた台地の先端に、この街はあるんですよね。
- 八千代町 冬のトラックが、国道125号を東へ向かっていく。
- 結城市 結城紬の糸を指でたどると、その細さにすこし驚くんですよね。
- 龍ケ崎市 牛久沼のほとりに「河童の発祥地」という伝説が残っているんですよね。