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この場所の物語
利根川と江戸川の分かれ目に、水のにおいをかすかに残した町がある。江戸時代、高瀬舟が荷を積んで行き来した河岸の記憶は、いまも河岸の駅さかいのあたりにうっすら漂っていて、川沿いをゆっくり歩いていると、ふだんとすこしちがう時間の流れに気づくんですよね。
猿島台地の上ではさしま茶が育っていて、道の駅さかいのさしま茶サロンで一杯いただくと、台地の土のぐあいがお茶の味に出ているような気がして、いいなあとおもう。さかい河岸ブルワリーのクラフトビールと、塚原牧場の梅山豚と、この土地のものを手繰っていくと、それぞれがちゃんと地面につながっていることがわかって、食べることが、すこし調べごとみたいになってくる。
境古河インターチェンジから首都圏へのアクセスがあるから、PC を開いて仕事をしながら数日過ごすという使い方も、この町の地に足のついた感じと、案外よく合う。御老公の湯で湯につかって、夕方の利根川を眺めて、それだけで一日がきちんと終わる、そういうリズムがここにはあるんです。
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