日本の、ある章
青森県
40の町や村。順位ではなく、ただ並んでいる。まだ、行ってない町がある。
- 青森市 陸奥湾から吹いてくる風が、青森港のあたりで少しだけ塩のにおいをもってくる、そういう感じがずっとこの街のそこにあるんですよね。
- 鰺ヶ沢町 鰺ヶ沢漁港に朝の荷が入ると、海の駅わんどの食堂がすこしにぎやかになるんです。
- 板柳町 津軽平野のまんなかで、リンゴの木がずっと続いている。
- 田舎館村 津軽平野のまん中で、田んぼがずっと、どこまでも続いているんです。
- 今別町 三厩湾から吹いてくる風は、ほんとうに遠慮がない。
- おいらせ町 奥入瀬川が太平洋へ向かって流れていく、その沿いに暮らしがある、というのがこの土地の基本的な手触りなんです。
- 大間町 津軽海峡の風が、陸の果てまで届いている、という感じがするんですよね。
- 大鰐町 江戸時代から湯治場だったという大鰐温泉の湯が、いまも共同浴場9つで引かれているんですよね。
- 風間浦村 山が海まで落ちてくる、という地形が、この村の暮らしをぎゅっと決めているんですよね。
- 黒石市 こみせ通りの、あの軒下の続き方がいいんですよね。
- 五所川原市 岩木川の流れと十三湖の静けさが、この土地の骨格をつくっているんですよね。
- 五戸町 旧奥州街道の道筋が、いまも町の骨格として残っているんですよね。
- 佐井村 仏ヶ浦の海蝕崖は、1500万年前の火山灰が津軽海峡の波に削られてできたものだと知ると、ただ岩を眺めているだけの時間が、すこし変わった色合いを帯びてくるんですよね。
- 三戸町 300年続く「まける市」の声が、城下町の空気にまだ溶けているんですよね。
- 七戸町 馬が育つ土地には、どこかゆったりとした空気があるんですよね。
- 新郷村 キリストの墓、という看板が、山の中にふつうに立っているんですよね。
- 外ヶ浜町 階段国道を踏みしめると、足の下が国道であることを、ちょっと笑いながら確かめたくなるんです。
- 田子町 畑から引き抜いたばかりのニンニクが、軒先に束ねて吊るされている。
- つがる市 十三湖のしじみは、汽水の底でゆっくり育つんですよね。
- 鶴田町 青森ヒバを組んだ三連の太鼓橋が、湖の上に静かに置かれているんです。
- 東北町 小川原湖の水面は、汽水湖ならではの静けさを持っていて、ワカサギやシジミが湖底からすくい上げられる、そのふだんの営みがそのまま町の時間になっているんですよね。
- 十和田市 碁盤の目に区画された通りをひとつ歩くと、官庁街通りのソメイヨシノがずっと先まで続いていて、整然と開拓された土地の記憶がそのまま残っているような気持ちになるんですよね。
- 中泊町 十三湖のしじみは、砂地の底でゆっくり育つんですよね。
- 南部町 南部利康霊屋の石畳を踏むと、かつての武家の静けさが足の裏から伝わってくるんですよね。
- 西目屋村 暗門滝へ続く遊歩道を歩いていると、ブナの根元の湿った土の匂いが、足元からじわりと上がってくるんですよね。
- 野辺地町 陸奥湾の湾頭から吹きつける北東風が、この町の気候をつくってきたんですよね。
- 階上町 海と牧草地が、こんなにすぐ隣り合っている場所って、そんなに多くないんですよね。
- 八戸市 館鼻岸壁の朝市に並ぶ露店を、まだ空が白むうちに歩いていると、この街の体温みたいなものが伝わってくるんですよね。
- 東通村 尻屋崎の風は、馬の毛並みをまとめてなでつけていくんですよね。
- 平川市 りんごの木が、平川沿いの土地にずらりと並んでいる。
- 平内町 浅所海岸に白鳥が降りてくる季節、砂浜はしばらくのあいだ、羽音と水音でいっぱいになるんですよね。
- 弘前市 岩木山を背にした盆地に、りんごの木と城跡と旧制高校の建物が、ごく自然に並んでいるんですよね。
- 深浦町 日本海の波音が、ふだんの静けさを作っているんですよね。
- 藤崎町 津軽平野の農地をひとつの品種が変えた、という話を、ここに来るとすこし実感できるんですよね。
- 三沢市 飛行機の音が、ふだんの暮らしに混じっている街というのは、そうそうないんですよね。
- むつ市 恐山のカルデラが、ふだんの暮らしのすぐそばにある、というのがむつ市のふしぎなところなんですよね。
- 横浜町 陸奥湾に向かって菜の花が揺れる風景は、どこか見慣れているようで、でも確かにここにしかない、と思わせるんですよね。
- 蓬田村 陸奥湾の水が、ホタテガイの養殖棚をゆっくり揺らしている。
- 六戸町 台地の畑に、ニンニクとナガイモが並んで育っている。
- 六ヶ所村 風力発電の羽根が、野の向こうでゆっくり回っているんですよね。