日本の、ある章
山梨県
27の町や村。順位ではなく、ただ並んでいる。まだ、行ってない町がある。
- 市川三郷町 笛吹川と釜無川と芦川が、ここでひとつに合わさって富士川になるんです。
- 上野原市 段丘の急坂を上りきると、急に視界が開いて、宿場町の名残をとどめる通りに出るんですよね。
- 大月市 桂川の流れに沿って切り込んだ谷間に、街がひそんでいるんです。
- 忍野村 湧水が、地面のすぐそこから、ほんとうに静かにあふれているんですよね。
- 甲斐市 釜無川の左岸に、農地と住宅地がゆるやかに混じりあって広がっている、そういう場所なんです。
- 甲州市 甲州葡萄の棚が、扇状地の斜面をゆるやかに覆っているんですよね。
- 甲府市 甲州水晶貴石細工の工房が、いまも市内のどこかで静かに動いているんですよね。
- 小菅村 多摩川の水が、この村からはじまっているんですよね。
- 昭和町 釜無川と笛吹川、ふたつの川に挟まれた平らな土地というのは、それだけで暮らしの安心感みたいなものがあるんですよね。
- 丹波山村 丹波川の水が、いま東京のどこかの蛇口から出ている、というのがなんだかふしぎでいいなあと思うんですよね。
- 中央市 盆地の平らな土地に、トマトととうもろこしの畑がひろがっている。
- 都留市 桂川に沿って家並みが続いて、その奥にすぐ山の急斜面がある、という地形が都留のふだんを決めているんですよね。
- 道志村 木地細工の削り屑みたいに、薄くて白い霧が、道志川の水面からゆっくり立ちのぼる朝がある。
- 鳴沢村 溶岩が固まってできた台地の上に、村はある。
- 南部町 富士川の水音が、山の静けさをいっそう際立てているんですよね。
- 西桂町 三ツ峠山の登り口に、駅がひとつある。
- 韮崎市 釜無川と塩川が盆地の北西端へ流れ込む、そのあたりに韮崎の暮らしはある。
- 早川町 雨畑硯の石が、こんなに深い山の奥から来ていたのか、と思うんですよね。
- 笛吹市 甲州ワインを御神酒として奉納する神社があるというのは、この土地ならではのぐあいで、いいなあと思うんです。
- 富士河口湖町 湖の水面に富士山が映り込む朝、その静けさはどこかすこし、息を詰めたくなるくらいなんですよね。
- 富士川町 富士川と櫛形山のあいだに、この町はすっぽりおさまっているんですよね。
- 富士吉田市 北口本宮冨士浅間神社の杉並木を抜けると、空気がすこし変わる感じがして、ここが富士山へ向かう入り口なんだということを、体がちゃんと知るんですよね。
- 北杜市 八ヶ岳の稜線を見上げながら、白州天然水の工場のそばを歩いていると、水の音がずっとそこにあることに気づくんですよね。
- 南アルプス市 御勅使川が削り出した扇状地に、桃やさくらんぼの畑がひろがっている。
- 身延町 しょうにん通りを歩いていると、みのぶゆばを売る店と、西嶋和紙の紙漉き工房が、ごく自然に並んでいたりするんですよね。
- 山中湖村 湖畔の別荘地に、ひっそりと図書館がある。
- 山梨市 甲州ワインの畑が、笛吹川の向こうにつらなっている。