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この場所の物語
多摩川の水が、この村からはじまっているんですよね。面積のほとんどが林野で、東京都の水源林として長く守られてきた小菅村は、ふだんの暮らしから清流と切り離せない場所なんです。コンニャク芋やワサビを育て、ヤマメやイワナを清流で養い、その水でクラフトビールを醸造する、という積み重ねが、村の輪郭をつくっています。
道の駅こすげに隣接した「多摩源流 小菅の湯」で湯につかりながら、ああ、この水がそのまま東京まで流れていくんだな、とすこしふしぎな気持ちになるんです。鶴峠や松姫峠は、江戸時代から人が越えてきた峠で、大菩薩峠は中里介山の小説の舞台にもなった場所。村を歩くと、そういう長い往来の気配が、山の斜面にうっすら残っている感じがします。
秩父多摩甲斐国立公園の奥に入ったこの村で、PCを開きながら、夕方に湯へ行って、翌朝は源流沿いを散歩する、という日々を想像すると、なかなかいいなあと思います。鎌倉時代に建てられた長作観音堂が、今も山の中に静かに立っているのも、この村の時間の流れかたを、そっと教えてくれているようです。
山梨県小菅村に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 観音堂
- 秩父多摩甲斐
文化財
自然公園