日本の、ある章
福井県
17の町や村。順位ではなく、ただ並んでいる。まだ、行ってない町がある。
- あわら市 越前柿が秋に色づく畑のそばを、北陸新幹線が静かに通り過ぎていくんです。
- 池田町 須波阿須疑神社の本殿が、山あいの集落にひっそりと立っている、そういう場所なんですよね、池田町は。
- 永平寺町 杉の梢がすっと空に向かって立ち、その下に雲水たちの暮らしがある、という感じが、この町にはあるんですよね。
- 越前市 越前打刃物の工房が、ふだんの町なかにそのままある、というのがいいんですよね。
- 越前町 越前焼の窯元が、海沿いの丘にぽつぽつと並んでいるんですよね。
- おおい町 花博で展示されていた風車が、そのまま駅舎になっているんですよね。
- 大野市 七間朝市の石畳に、でっち羊羹の包みを抱えた人が行き交う朝は、城下町のふだんが、そのまま顔を出しているみたいなんです。
- 小浜市 小浜漁港の競り市が終わったあとの空気って、なんだかすこし、ふだんの時間と違う感じがするんですよね。
- 勝山市 恐竜の骨格が、天井まで届くほどの大きさで、ずらりと並んでいるんですよね。
- 坂井市 断崖の上に立つと、日本海の風が思ったよりも穏やかで、すこし拍子抜けするくらいなんですよね。
- 鯖江市 眼鏡のフレームを削る音が、どこかの工房から聞こえてくるような町なんですよね、ここは。
- 高浜町 若狭フグが水揚げされる漁港と、古代から朝廷に海産物を献上してきた浜辺が、同じ入り江にひっそりと並んでいるんですよね。
- 敦賀市 昆布の香りというのは、ふしぎなくらい土地の記憶と結びついているものですよね。
- 福井市 不死鳥という言葉が、まちのシンボルになっているんですよね。
- 南越前町 今庄宿の石畳を歩くと、北陸道の往来がそのまま建物の記憶になっているのがわかる気がするんですよね。
- 美浜町 若狭ふぐの養殖いけすが、日向湖の水面に静かに浮かんでいる。
- 若狭町 水月湖の底には、何万年ものあいだ、静かに積み重なってきた縞模様があって、その一枚一枚が地球の時間を刻んでいるんですよね。