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この場所の物語
恐竜の骨格が、天井まで届くほどの大きさで、ずらりと並んでいるんですよね。福井県立恐竜博物館のなかに立つと、その圧倒的な物量に、ちょっと笑いたくなるような気持ちになる。「こんなものが、この山あいの盆地に」という、あの感覚です。
勝山は、九頭竜川と滝波川が流れる盆地に、山々がぐるりと囲むようにして作られた町なんです。豪雪地帯というくらいだから、冬の静けさはほんとうに深い。そういう静けさのなかに、一本義という日本酒の醸造があって、繊維や織物の産業があって、ふだんの暮らしがちゃんと続いている。はたや記念館 ゆめおーれ勝山で手織り体験をしてみると、この町の生業がすこし手のひらに乗ってくる感じがするんです。
717年に開山した平泉寺白山神社の参道を歩くと、杉並木のなかに、長い時間がひっそりと積まれているのがわかります。恐竜の時代と、白山信仰の時代と、織物の時代が、同じ盆地のなかに層になって重なっている。登録有形文化財の勝山駅の駅舎に戻って、えち鉄カフェ勝山でひと息つくと、その重なりがふしぎでいいなあ、とじわじわ思えてくるんですよね。
福井県勝山市に泊まる