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福井・若狭町 古民家再生滞在
廃屋が、宿になった。 福井・若狭町。三方五湖の自然に囲まれた、若狭湾に面した町。 古民家が眠っていた。使う人がいなくなった、茅葺きや板張りの農家。それを若者たちが借りて、再生し…
廃屋が、宿になった。
福井・若狭町。三方五湖の自然に囲まれた、若狭湾に面した町。
古民家が眠っていた。使う人がいなくなった、茅葺きや板張りの農家。それを若者たちが借りて、再生した。今、移住者の住まいや、旅人の宿になっている。
古民家に泊まるということは、その場所の時間の中に入ることだ。太い梁、土間、囲炉裏。昭和以前の空間が、今も使われている。
若狭町の古民家は、三方五湖の景色の中にある。湖と山と、海も近い。その自然環境の中で、古い建物に泊まる。
誰かが手をかけて、使えるようにした建物。
その人の仕事を、泊まることで引き継ぐ。
移住を考えなくても、泊まる価値がある。
古民家と若狭の自然が、それだけで十分な理由になる。
水月湖の底には、何万年ものあいだ、静かに積み重なってきた縞模様があって、その一枚一枚が地球の時間を刻んでいるんですよね。福井県年縞博物館でそれを目の前にすると、ここに暮らすとか、ここに来るとか、そういう話とは別の、もっと大きなものに自分が置かれている気がしてくるんです。
熊川宿の石畳を歩くと、鯖街道の宿場の骨格が、いまもちゃんと残っていて、荻野家住宅のような古い建ちが、ふだんの空気の中にそのままあるのがいいんです。道の駅若狭熊川宿で若狭塗の器を手に取ったり、梅農家の畑が湖のそばに広がっているのを眺めたりしながら、ここに根を張ってきた人たちの暮らしのぐあいが、すこしずつわかってくる。
三方五湖はラムサール条約の湿地で、リアス式の海岸や北川の水系が、この町の地形をやわらかく区切っているんです。瓜割の滝の水が、天徳寺の境内でいつも変わらず湧いているように、ここには積み重なることで本物になるものが、たくさんあるんだなあと思います。
福井県若狭町に泊まる