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沼田まつり
天狗が、町を歩く。 群馬・沼田。沼田まつり。大きな天狗の面を掲げた行列が、夏の町をゆく。 沼田は、迦葉山弥勒寺で知られる。そこに祀られるのが、天狗。だから、この町の祭りには、天狗が…
天狗が、町を歩く。
群馬・沼田。沼田まつり。大きな天狗の面を掲げた行列が、夏の町をゆく。
沼田は、迦葉山弥勒寺で知られる。そこに祀られるのが、天狗。だから、この町の祭りには、天狗がいる。
見どころは、女性たちが担ぐ「天狗みこし」。重さ約一トン。女神輿としては日本有数の大きさだ。男ではなく、女たちが、これを担ぐ。
「セイヤ、セイヤ」。声を上げ、汗を流し、巨大な神輿を進める。
起源は戦後。町の活気を取り戻そうと始まった、比較的新しい祭りである。だが、天狗信仰そのものは古い。
古い信仰と、新しい祭り。山里の夏に、赤い天狗の顔が映える。
群馬・沼田を代表する夏祭り。
段丘の上に立つと、利根川がはるか下を流れているのがわかって、ちょっとおどろくんですよね。沼田という町は、その崖の縁に城を置き、市場を開き、木材を集めながら育ってきた、そういう地形と暮らしが一体になったところなんです。旧生方家住宅の土間に足を踏み入れると、薬種商として真田氏と関わり続けた17世紀の空気が、ふだんの散歩道の延長にあって、すこし不思議な気持ちになります。
老神温泉や赤城温泉に宿をとって、片品川の流れを聞きながら数日いると、PC を開く手がゆっくりになる、そういうぐあいの場所です。道の駅白沢では、リンゴやブドウ、沼須ねぎといった段丘の農産物が棚に並んでいて、自炊の買い出しをするだけでも、この土地の食べ物の輪郭がつかめてきます。沼田公園の大正ロマンエリアには旧沼田貯蓄銀行などの洋館が残っていて、城下町と近代がそのまま隣り合っているのが、なんともいいなあ、と思うんです。
真田まつりや老神温泉大蛇まつりのような祭事が年間を通じて続いているのを見ると、この町が歴史を保存しているというより、ふだんの暮らしの中に歴史を使っているんだな、と感じます。皇海山や袈裟丸山を背にした豪雪の冬を越すたびに、木材と農業と温泉で自分たちを養ってきた北毛の底力みたいなものが、静かに伝わってくるんですよ。
群馬県沼田市に泊まる
この地に重なるもの
- 吹割渓ならびに吹割瀑
- 薄根の大クワ
- 旧生方家住宅(旧所在 群馬県沼田市上之町)
- 日光
- 赤城温泉
- 老神温泉
- 皇海山
- 袈裟丸山
- 赤城山
- 沼田
- 岩本