丼・飯
奈良県 奈良市
奈良茶飯
さちとあじ · FOOD & DRINK
茶で炊いた飯に大豆や栗を混ぜる。寺の行の折の食事から広まった。
この場所の物語
故郷では、いちばん遅く広まりました。東大寺と興福寺の僧坊で、寺領から納められる茶を使って食べていたのが始まりだとされています。当時、茶はたいへん貴重なものでした。もとの形は、二度目に煎じた茶で飯を炊いて、濃く出した一番茶に浸して食べるものです。東大寺のお水取り、修二会の練行衆の献立に、ゲチャという名で記録が残っています。
これが茶飯の原点だとされているそうです。ところが、奈良では庶民のあいだに広まりませんでした。気に入った旅人が江戸へ持ち帰って、浅草寺のあたりに店ができます。奈良茶、という目印を出して客を呼びました。東海道中膝栗毛にも出てきて、そこからさらに知られていきます。
奈良で広まりはじめたのは、明治より後だったそうです。作り方は、焙じ茶を煮出して冷まし、その茶で米を炊いて、炒った大豆と塩を加えます。栗を混ぜることもあるそうです。茶の色が付いた飯は、見た目より塩気が控えめでした。名前に土地の名を負いながら、その土地でいちばん遅く広まっています。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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