丼・飯
奈良県
茶がゆ
さちとあじ · FOOD & DRINK
焙じ茶の袋を入れて米を炊く粥。さらりとした汁で、朝に食べる家が残っている。
この場所の物語
おかいさん、と呼ばれてきました。ごちそうではなく、毎朝のふつうのものです。木綿の袋に焙じた粉茶を入れて、湯で煮出し、袋を引き上げてから冷や飯を入れて炊きます。作り方は、それだけなんですよ。奈良県では、いまもどこの土地でも朝に炊かれています。
大和の茶がゆは粘らず、さらりとしています。粥というより、茶の色をした汁に飯が浮いているように見えるんですよね。掻き込むと、口に茶の香りだけが残ります。行に入っている人が食べているのも、この痩せた粥です。
東大寺の2月堂で天平勝宝4年から一度も絶えずに続いている行の献立にも、茶がゆに当たるものの記録が残っています。聖武天皇のころには大和で常のものになっていた、と書かれた古い書もあるそうです。毎朝のものが、いちばん長く残ります。派手なところが一つも無いのが、この粥の強さなのだと思います。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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