鍋・汁
奈良県 明日香村
飛鳥鍋
さちとあじ · FOOD & DRINK
牛乳を出汁で割った汁で鶏と野菜を煮る。汁が白く、椀に取ると湯気が立つ。
この場所の物語
汁が白いのは、牛乳が入っているからです。鶏の骨で取った出汁を牛乳で割り、白味噌と醤油と砂糖で味をつける。そこへ鶏と野菜を入れて煮ていきます。奈良県の明日香と宇陀に伝わるもので、旬は11月から2月にかけて。
飛鳥のころ、唐から来た僧が寒さをしのぐために山羊の乳で鍋を作った、というのが始まりだと伝わります。いまは牛の乳を使いますが、乳で鍋を炊くという考えのほうが残ったんですよね。入る具は白菜、白葱、椎茸、じゃがいも、人参、豆腐、しらたき。すき焼きのように溶き卵につけてもいいし、汁ごと皿に取って薬味を足してもいい。
椀からは、ふしぎと甘い匂いが立ちます。ふだん日本の鍋から立つ匂いではありません。海の向こうから来た人が、帰る手立てのないまま寒い盆地にいて、故郷の食べ方を思い出したのだと言われれば、なるほどと思えてくるんですよ。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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