菓子
三重県 伊賀市
いばら餅
さちとあじ · FOOD & DRINK
さるとりいばらの葉で餅を挟んで蒸す。葉の匂いが移る。
この場所の物語
鼻に来るもので、土地が分かれるんですよ。さるとりいばらの葉で、餡の入った餅を挟んで蒸します。蒸すと、葉の匂いのほうが餅へと移ります。菓子そのものは素朴なもので、餡と餅と、それだけです。ただ、鼻に来るものだけが違うんですよね。三重県の伊賀や東紀州で作られてきた、初夏の菓子です。
呼び名は土地ごとに違って、津ではいばら餅、東紀州ではおさすり、亀山ではどっかん餅と呼びます。葉は丸くて、つやがあって、手のひらに載るくらいの大きさです。西日本では柏の葉があまり採れなかったので、その代わりに使われたのだとも言われます。
葉ごと持ち上げて、それを剥がしてから口へ入れるんですよ。剥がした葉のほうには、餅の跡が白く残っています。旬は5月から6月にかけてになります。節句のほか、田植えを終えた日の野上りにも配られて、働いた人をねぎらいました。土地の菓子というのは、たいていこの、鼻のところで分かれるのだと思います。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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