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この場所の物語
鳥栖ジャンクションという名前は、地図の上でいつも交差点のかたちをしているんですよね。九州縦貫と横断の道がここで交わって、モノも人も、この町をいちど通り抜けていく。そのせいか、鳥栖の町はどこか「動いている」感じがして、ふだんの暮らしの中に、よそからの風がいつも混じっているんです。
でも、足を止めて中冨記念くすり博物館のほうへ歩いていくと、江戸時代から続く田代売薬の記憶がひっそり残っていて、薬木薬草園には三百種をこえる薬用植物が静かに育っている。売薬業というのは、人の体のことをずっと考えてきた仕事で、久光製薬という名前が今もこの町にあるのは、その長い続きなんだなあ、と思うんです。
駅前不動産スタジアムは、JR鳥栖駅のすぐ東側にあって、電車を降りたらもうそこにある、というくらい近い。物流の拠点として企業が集まり、鳥栖プレミアム・アウトレットで買い物をして、サッカーを見て帰る、という一日が、この町ではごく自然に成立するんです。古代の遺跡である田代太田古墳や勝尾城筑紫氏遺跡が市内に残りながら、産業と商業の新しい層がその上に積み重なっていく、そういう重なりかたをしている町なんですよね。
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