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この場所の物語
嬉野茶の茶葉が、盆地の山ぎわの畑にびっしり並んでいるのを見ると、この土地のふだんの暮らしの密度みたいなものが、すこし伝わってくるんです。温泉と茶と焼き物という三つの産業が、観光のためだけでなく、ほんとうに日々の仕事として動いている場所で、その手ごたえが町の空気にちゃんと出ている。
嬉野温泉のナトリウム炭酸水素塩泉は、お湯そのものがとろりとしていて、宿に泊まって何日か過ごすうちに、それが当たり前になっていくんですよね。大小50軒近い旅館が並ぶ温泉街に、シーボルトの湯のような歴史的な公衆浴場が混じっているのも、いいなあと思う。
塩田津の古い町家の通りを歩いて、肥前吉田焼の窯元をのぞいて、特産品直売所みゆきの里で嬉野茶を買って帰る、という一日のうごきが、ごく自然にできてしまうんです。樹齢300年を超えるという嬉野の大チャノキを前にすると、この盆地でずっと茶を育ててきた時間の長さを、すこし体で感じられる気がして、それがこの土地のいちばん静かな自己紹介なのかもしれません。
佐賀県嬉野市に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 嬉野市塩田津
- 嬉野の大チャノキ
- 西岡家住宅(佐賀県藤津郡塩田町)
- 嬉野温泉
- 嬉野温泉
文化財
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