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この場所の物語
楼門の朱が、霧の朝にぼんやり浮かぶのを見ると、ああここは本物だなあ、とおもうんですよね。辰野金吾が設計してから百年以上たった建物が、いまも共同浴場として使われている。歴史の重さを観光用に飾り立てるのではなく、ふだんの湯として使い続けているところが、武雄の体質というか、この土地の素直さなんだとおもいます。
盆地と低山が入り組む地形のなかに、武雄古唐津焼の窯元がひっそりと点在していて、散歩のついでに立ち寄れる距離感がいいんです。御船山楽園の崖のような岩肌を背景に、ツツジや桜が咲く様子は、庭というより地形そのものが主役で、PCを開いていた手を、つい止めてしまう。霧が多い土地だから、朝の光がやわらかく、一日の始まりをゆっくり受け取れるぐあいがあります。
長崎街道の宿場として栄えた歴史が、この町のリズムに残っていて、通り過ぎる場所ではなく、とどまる場所としての記憶が地面にしみているようです。若楠ポークや黒髪米といった農のものが道の駅に並んでいて、自炊しながら暮らすことを、この土地はちゃんと受け入れてくれる。とりごえ温泉のような穴場の湯もあって、にぎやかな楼門のそばにいながら、静かな一日もつくれるんです。
佐賀県武雄市に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- おつぼ山神籠石
- 肥前陶器窯跡
- 川古のクス
- 武雄温泉新館及び楼門
- 武雄温泉新館及び楼門
- 旧武雄邑主鍋島氏別邸庭園(御船山楽園)
- 武雄温泉
- とりごえ温泉
- 武雄温泉
- 武雄温泉
- 三間坂
- 北方
- 永尾
- 高橋
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