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この場所の物語
与根漁港の朝は、ふだんの沖縄がそのままある感じがするんですよね。養殖業も営むこの漁港を中心に、サトウキビ畑と住宅地がゆるやかに混じりあって、那覇空港に近いのにどこか一歩引いた落ち着きがある。スッパイマンや梅加工菓子が土産物棚にならぶ道の駅豊崎で、ちょっと買い物をするだけで、この土地のふだんの食の輪郭がわかるんです。
瀬長島は、1977年に返還されるまで米軍が接収していた島で、その歴史を知ってから海を眺めると、潮干狩りや釣りを楽しむ人たちの姿がすこし違って見えてくる。東シナ海に向かって開けた西海岸の光は、午後になるとやわらかく水面に溶けて、PC仕事の合間に外へ出たくなる、そういうぐあいの明るさなんです。
沖縄空手会館には道場と展示と飲食店が一緒にあって、稽古の音と観光客の声が同じ空間にいるのがおもしろい。伝統空手の保存と継承を目的にした施設がまちの公園の中に立っているというのは、生活と文化がそんなに遠くない距離にある、この土地らしいすがたなんだなあ、と思うんです。
沖縄県豊見城市に泊まる