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この場所の物語
南相木川の水音が、集落のあちこちで聞こえるんですよね。総面積のほとんどが山林という土地で、10の集落が川沿いにぽつぽつと連なっていて、そのぐあいが、なんとも静かでいいんです。
御座山の登山口が3つあって、6月にはシャクナゲが咲く山道を、自分のペースで歩けるんです。小海駅からの村営バスで来て、そのまま数日、南相木温泉 滝見の湯で湯につかりながら過ごす、そういうふだんの時間の積み重ねが、この村には似合っています。冬のあいだ(11月中旬から4月下旬)は一部の道が通行止めになるから、来られる季節がおのずと絞られるのも、この村の素の表情のひとつです。
南相木ダムの堤頂に立つと、八ヶ岳がそこにあって、揚水発電という近代のしくみがこの山深い場所で静かに動いていることに、すこし、ふしぎな気持ちになります。民俗資料館には村の暮らしの記憶が残っていて、1565年からつづく集落の時間と、2005年完成のダムの時間が、同じ川沿いに重なっている、そういう土地なんですよね。
長野県南相木村に泊まる