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熊野大花火大会
海が、舞台になる。 三百年以上の歴史。もとは初盆の供養から始まった花火。世界遺産・熊野古道のふもと、七里御浜の浜辺で打ち上げられる。 海上自爆。鬼ヶ城の岩壁で炸裂する三尺玉。海…
海が、舞台になる。
三百年以上の歴史。もとは初盆の供養から始まった花火。世界遺産・熊野古道のふもと、七里御浜の浜辺で打ち上げられる。
海上自爆。鬼ヶ城の岩壁で炸裂する三尺玉。海面すれすれで開く花火は、ここならでは。波の音と、花火の音がまざる。
聖地の海。千年、人が祈りに歩いた場所。
供養の火が、いつしか日本有数の花火になった。魂が、海から空へのぼる。
熊野灘から吹いてくる風が、波田須や新鹿の漁港にかかるころ、干物の塩気がほんのりと鼻をくすぐるんですよね。鬼ヶ城の海蝕崖は、波がながい時間をかけて削り出した地形で、そこに立つと、自分がいる場所の古さをからだで感じるんです。熊野古道が世界遺産として記録されているのも、ただの観光の話じゃなくて、ここに人が何度もやってきた、その積み重なりそのものが土地になっているんだなあ、とおもう。
熊野市駅のそばに建つ文化交流センターには、地元産の木材が使われていて、図書館も同じ建物のなかにあるんです。さんま寿司やめはり寿司を買い物かごに入れて、午後を図書館でゆっくり過ごす、そういうふだんの時間がちゃんとここにはあって、それがうれしい。湯ノ口温泉は国民保養温泉地に指定されていて、七里御浜を望む場所にあるから、湯につかりながら海のほうを感じるという、すこしふしぎな時間になります。
那智黒石の工芸品を手にとったとき、山の奥から運ばれてきたものが、こんなにつるりとした手触りをしているんだと、ちょっと驚くんですよ。花の窟神社は、伊弉冉尊の墓所とされる古社で、世界遺産の構成資産でもある。海と山と、古代の信仰が、ふだんの暮らしのすぐとなりにある、そういう土地なんですよね。
三重県熊野市に泊まる
この地に重なるもの
- 紀伊山地の霊場と参詣道
- 赤木城跡及び田平子峠刑場跡
- 熊野の鬼ケ城 附 獅子巖
- 吉野熊野
- 熊野市
- 有井
- 新鹿
- 波田須
- 二木島
- 大泊
- 新鹿
- 波田須
- 甫母