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この場所の物語
珊瑚礁の浅い海が、島をぐるりと縁取っている。与論島は、鹿児島と沖縄のあいだに浮かぶ石灰岩の小さな隆起島で、有村酒造の黒糖焼酎「有泉」が、ふだんの夕べをしずかに整えてくれるんです。
干潮のときだけ海面に現れる百合ヶ浜は、地図に書き込めないような場所で、「今日は出るかな」と空と潮をたしかめながら一日をすごす、そういうリズムが自然と身についてくる。与論空港から鹿児島や那覇へは飛行機でつながっているから、本土との往き来はそれほど遠くなく、島を拠点にしながらも、外とのつながりをたもちやすいんですよね。
北山王国の城跡として知られる与論城跡には、地主神社と琴平神社が境内に並んでいて、琉球と薩摩の両方の気配が、石積みのなかに重なっている。ヨロン駅という、鉄道のない島に立てられた駅名標が、「鹿児島方面」「沖縄方面」と案内しているのも、この島のおかしくてあたたかいところで、どちらでもあり、どちらでもない、という立ち位置を、ちょっとユーモラスに引き受けているみたいで、いいなあと思うんです。
鹿児島県与論町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 与論城跡
- 奄美大島
- 与論空港
- 麦屋
文化財
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