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指宿・砂むし温泉
砂の中に、人が埋まる。 鹿児島・指宿。薩摩半島の南端、地熱で温まった砂浜がある。 浴衣を着て砂浜に横たわる。スタッフが、砂をかける。全身が、砂に埋まる。熱い。でも、気持ちいい。…
砂の中に、人が埋まる。
鹿児島・指宿。薩摩半島の南端、地熱で温まった砂浜がある。
浴衣を着て砂浜に横たわる。スタッフが、砂をかける。全身が、砂に埋まる。熱い。でも、気持ちいい。
地球の熱が、体を包む。
これが温泉なのか、体験なのか、区分が難しい。指宿の人たちは「砂蒸し温泉」と呼んでいる。それが一番正確だ。
15〜20分で終わる。その後、普通のお風呂に入る。
体験のバリエーションが多い旅では、これが一番印象に残ると言う旅行者が多い。なぜか。説明が難しいが、あえて言うなら、受動性だろう。何もしなくていい。ただ、砂に埋まっていればいい。
指宿でしか、できないことがある。
それをしに、来てほしい。
砂の中に埋まって、じわりと体があたたまっていく、あの感覚を知っていますか。指宿の砂むし温泉は、浜辺に横たわって砂をかけてもらうだけで、もうそれが暮らしの一部になるんです。市内の地面を1m掘れば温泉が湧くというこの土地は、湯が空気のようにそこにある場所で、江戸の昔から「湯豊宿」と呼ばれてきたことが、なんだかうなずけるんですよね。
開聞岳が海の向こうに見えて、池田湖が静かにそこにあって、山川港には漁業の日常があって、という具合に、指宿は層になっています。岩崎美術館には建築家槇文彦が設計した建物の中に薩摩焼が収められていて、ふだんの散歩の途中にそういう場所があるのは、長く過ごす人にとって、じんわりうれしいことだと思うんです。
JR指宿枕崎線で鹿児島中央から約1時間、という距離感も、ちょうどいい。都市の仕事と、砂むし温泉のある夕方と、オクラの畑のある朝と、を行き来できる場所として、この薩摩半島の南端は、ほかにちょっと似たところがない土地なんですよね。
鹿児島県指宿市に泊まる
この地に重なるもの
- 指宿橋牟礼川遺跡
- 霧島屋久
- 指宿温泉
- 開聞岳
- 指宿
- 薩摩今和泉
- 二月田
- 入野
- 大山
- 宮ヶ浜
- 山川
- 東開聞
- 薩摩川尻
- 西大山
- 開聞
- 山川
- 今和泉
- 川尻
- 児ヶ水