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この場所の物語
東シナ海から引き上げられた伊勢海老が、朝の阿久根漁港に並ぶ。その赤は、岩礁の多い天草灘で育ったものだけが持つ、すこし暗くて深い赤なんですよね。
ボンタンやデコポンを育てる農園が丘の上に点在して、海と畑がすぐ隣り合っているのが、この町のふだんの地図なんです。黒之瀬戸大橋のたもとで潮の流れを眺めながら、自分の一日をどこに置こうか、ゆっくり考えられる。番所丘公園にオートキャンプ場があるから、荷物ごと滞在するのにもちょうどいい具合で、「拠点」という言葉が自然に浮かんでくる土地なんです。
日本の電気通信の父として顕彰される寺島宗則を生んだ町でもあって、港から世界を見ようとした人の気配が、どこかにすこし残っている気がします。阿久根大島の海水浴場は、快水浴場百選にも選ばれた透度のある海で、ここに来てはじめて「海ってこういうものだったか」と思い直す訪れた人も、きっといるんじゃないかなあ。
鹿児島県阿久根市に泊まる
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- 阿久根
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