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この場所の物語
津軽海峡に向かって知内川が流れ込む、その河口あたりに立つと、海と山がほぼ同時に視界に入ってくるんですよね。東に海、西と南に七ッ岳をはじめとした山々、そのあいだを川が静かに横切っている。新幹線の線路が町を通っているのに旅客駅がないというのも、なんだかこの町の気質を表しているようで、いいなあと思う。
涌元の漁港では、カキやホタテ、コンブが養殖されていて、畑ではニラが育っている。海のものと畑のものが、ふだんの暮らしのなかにそのまま並んでいる感じが、すこし、ふしぎなくらいあたりまえにあるんです。「しりうち大漁まつり」や「カキニラまつり」のような祭りも、どこか生産者の顔が見えるような手ざわりがあって、観光のためというより、自分たちのための祝いごとという雰囲気がただよっている。
木古内駅からバスで四十五分ほど山のほうへ入っていくと、知内温泉がある。北海道でいちばん古い湯として知られ、湯治場として長く使われてきた一軒宿で、上の湯・下の湯と混浴露天風呂がある。長くここに滞在する人も、旅のついでに立ち寄る人も、同じ湯に入るというのが、この場所のおおらかさなんだと思う。PCを閉じて、お湯に浸かって、夕方の知内川を眺める、そういうふだんの時間がここにはちゃんとあるんですよね。
北海道知内町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 七ッ岳
- 涌元
山
漁港・港