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この場所の物語
日本海の沖合に浮かぶ島に、奥尻空港という小さな玄関口がある。函館から飛行機で40分、フェリーなら江差から2時間ちょっとという距離感が、「遠くもなく、でも気軽でもない」というちょうどいい隔たりをつくっていて、それがここでの時間をすこし特別にするんだと思う。内陸は山が多く、集落が海岸にそって点在しているから、島の暮らしのリズムは、海と空と、それから漁港の動きで決まっていく。
青苗や松江の漁港では、ウニやアワビの磯根漁業が島の生業の芯にある。キタムラサキウニを産する海で、長く暮らしを立ててきた人たちがいる。神威脇温泉の町営施設でひとっ風呂浴びて、夜は奥尻ワイナリーのワインを開ける、そんなふだんの夕べが、この島にはちゃんとある。うにまるモニュメントパークのトゲが夜にぼんやり光っているのを見ると、島の人たちがユーモアをたいせつにしているのがわかって、なんだかうれしくなるんですよね。
1993年の北海道南西沖地震のあと、この島は津波対策の先進地として国際的に注目されるようになった。青苗砂丘遺跡が示すように、人の営みはもともと長い。傷を受けながらも続いてきた場所に、奥尻ムーンライトマラソンの足音が響いているのは、なんだかふしぎでいいなあと思う。
北海道奥尻町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 神威山
- 奥尻空港
- 青苗
- 松江
- 赤石(奥尻)
山
空港
漁港・港