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この場所の物語
遠別川が日本海へ向かって蛇行しながら下っていく、その流れのそばに、北の端の農業がひっそりと続いているんですよね。アイヌ語で「悪い川」と呼ばれた地名を持ちながら、その川沿いに水田が開かれてきたという歴史が、この土地の気骨みたいなものを静かに伝えてくれます。
北海道遠別農業高等学校では、サフォーク種の羊を育て、ラム肉の生産加工まで実践的に学ぶ日々が続いていて、そういう「手を動かして食べ物をつくる」営みが、町のふだんの空気に溶け込んでいるんだなあ、と思います。国道232号が一本、町を貫いているだけの交通事情も、この静けさの理由のひとつで、PC を開いて何日か過ごすには、ちょっと覚悟のいる場所かもしれないけれど、その覚悟がちゃんと報われる手応えがある。
旭温泉はナトリウム塩化物泉と炭酸水素塩泉のふたつの源泉を持っていて、露天風呂もあるんです。遠別漁港に近い遠別川河川公園のあたりで夕方を過ごしてから湯に入るという、ただそれだけの一日が、ここではひどく充実したものに感じられそうで、いいなあ、と思います。天塩山地のピッシリ山が遠くに見えて、空がとにかく広い。
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