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この場所の物語
越冬キャベツが、冬の畑の下でじっと甘さをためているんですよね。剣淵川のそばに広がるこの町は、農業と絵本という、一見すると遠い二つのものが、ふだんの暮らしのなかで自然に並んでいて、それがなんだかいいなあと思うんです。
絵本の館には、手に取れる絵本が棚いっぱいに並んでいて、PCを閉じて、ただそこに座っている午後というのが、ここではちゃんと成立するんです。けんぶち絵本の里大賞という賞が毎年ここで選ばれているということは、この町が長い時間をかけて、絵本を「飾り」じゃなく「軸」にしてきた、ということで、それは旧スキー場跡に生まれたビバアルパカ牧場の、なんとも自由な転身とも、どこか似ている気がします。
アイヌ語で「ハンノキの川口」を意味する地名を持つ町が、いまは絵本の里として知られているというのは、すこし、ふしぎでいいなあと思います。旭川空港から車でほどなく着いて、士別剣淵インターチェンジからも近い、その気軽さのわりに、来てみると、ここにしかない時間の使いかたが待っていて、それをどう過ごすかは、来た人それぞれに委ねられている、そんな町なんですよね。
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- 剣淵
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