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この場所の物語
古平漁港の朝は、水揚げの音から始まるんですよね。スケトウダラやホッケが並ぶ地方卸売市場のそばを歩くと、港町がふだんどおりに動いているのがわかって、それだけでなんだかうれしくなる。積丹半島の北東側にへばりつくようにある、この小さな町のことです。
天狗岳を背に、古平川が海へと流れ込む河口あたりに中心街がある。国道229号を走ると、断崖と小湾が交互に現れて、ニセコ積丹小樽海岸の海がすぐそこにあるんだなあ、と実感する。長く滞在するほど、その地形のぐあいが体に入ってくる気がします。
江戸のころからニシン漁で栄えた歴史を持ち、詩人の吉田一穂がこの土地を愛したことも、禅源寺の墓所や厳島神社の詩碑がそっと伝えてくれる。琴平神社では「天狗の火渡り」という神事が今も続いていて、漁村のふだんの暮らしの奥に、ちょっとふしぎな時間が重なっているんです。たらこやウニを直売所で手に取りながら、そういう重なりをぼんやり感じるのが、この町の過ごし方のひとつだと思う。
北海道古平町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- ニセコ積丹小樽海岸
- 天狗岳
- 古平
自然公園
山
漁港・港