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北海道下川町

municipality

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北海道 / 下川町
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この場所の物語

森に覆われた斜面に、石を積んだ長い壁がある。ミニ万里の長城と呼ばれるそれは、町の人たちが十五年かけて手でつくり上げたもので、そのことを知ると、この町のぐあいというのが、すこしわかってくるんですよね。

五味温泉の湯は、木質バイオマスのボイラーで温めている。冷鉱泉を森の燃料で沸かすというその仕組みが、ここの暮らしの輪郭をあらわしているようで、いいなあと思う。バスターミナルのまわりに公共の場所が集まっていて、自炊をしながら長く滞在するにも、ふだんの買い物をするにも、ちょうどいい距離感に収まっている。

かつて銅や金を掘り出した鉱山の記憶と、いまの循環型林業やSDGsの取り組みとが、この町には重なって存在している。アイスキャンドルミュージアムの冬、うどん祭りの夏、スキージャンプ台から飛び出す若い選手たち。どの季節にも、町が自分でつくり出してきたものが、ちゃんと残っているんです。手延べ麺の産地であることも、トマトを高糖度で育てていることも、外から持ち込んだものじゃない。そこがふしぎでいいなあと、この町を眺めながら思う。

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