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この場所の物語
網走川と美幌川に挟まれた、このコンパクトな町では、ビートや玉ねぎの畑が広がる景色のすぐそばに、日々の買い物や散歩のルートが、ちゃんと収まっているんですよね。降雪は多いけれど日照率に恵まれていて、女満別空港から車で少し走ればもう町なかという、あのアクセスのぐあいが、道外からやってくる人たちにとって、じつはとても大事なことなんだと思います。
美幌博物館には絵模様付礫といったアイヌの文化財があって、地名の「美幌」そのものがアイヌ語の「水多い」という意味からきているというのも、土地の来歴をそっと教えてくれる感じで、いいなあと思うんです。林業館「きてらす」でFSC認証の森のことを知ったり、クリシュナの天然色素カレーを食べてみたり、ふだんの一日のなかに、ここでしか出会えないものが、さりげなく置かれています。
藻琴山の自然休養林でキャンプや登山をして、美幌峠の道の駅から屈斜路湖のパノラマを眺める、そういう一日も作れるんですよ。峠の湯びほろで体を温めながら、大陸性気候の寒暖差の大きさをじかに感じるのも、この土地の手触りのひとつで、遠くからやってきた人間には、なんだかふしぎでいいなあと、そう思える時間になるんじゃないかと思います。
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