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この場所の物語
アンモナイトが、ごろごろと地面から出てくる土地なんです。三笠市立博物館に並ぶ化石たちを眺めていると、白亜紀の海がこのあたりに広がっていたことを、頭ではなく体で受け取るような、そういうぐあいになってくる。エゾミカサリュウの名前には、この土地の名前がそのまま刻まれていて、なんだかいいなあと思うんですよね。
炭鉱で栄えた記憶と、地球の太古の時間が、同じ場所に重なっているのがふしぎで、そこが三笠のいちばん素の顔な気がします。桂沢湖のあたりをすこし歩くだけで、地層の話と紅葉の話が同時にはじまるんですよ。
梅やメロンやスイカを育てて、山崎ワイナリーでは梅のワインまで作っている。炭鉱の町だったところが、いまは畑と醸造所と化石の博物館で成り立っているというのは、ふだんの暮らしの底に、何層もの時間が積み重なっているということで、そういう場所で一日を過ごすと、自分のいる「いま」の感覚が、すこしだけ変わってくる気がするんです。
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