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この場所の物語
養老神社の境内に、菊水泉という湧き水がある。硬水の成分を含んだその水は、ふだん飲み慣れた水とすこし違う手触りで、口にした瞬間に「あ、ここに来たんだ」とわかるんですよね。1764年創業の千歳楼が今も宿として使われていることや、ケリ米ハツシモの稲穂が揖斐川沿いの田んぼに並んでいることも、この土地の時間の重なり方を教えてくれる。
養老天命反転地では、荒川修作の斜面を体ごと歩くことになる。PCを開いて仕事をする朝と、感覚ごと傾いてしまう午後が、同じ一日に収まるというのが、ここで暮らすことのふしぎでいいなあ、と思う部分で、多拠点で動く人にとっては、そういう振れ幅がちょうどよかったりするんです。養老鉄道の養老駅を起点に、山側と川側をゆっくり往復するだけで、一週間がすっと満ちていく感じがある。
瀧最中や養老山麓サイダーといった、伝説の水をそのまま食べものにしてしまう発想も、この町らしい軽さだと思う。若返りの滝の話を1300年近く引き継ぎながら、それを押しつけがましくなく日常に置いている、その塩梅が、旅で初めて来た人にも、暮らしのなかで通りすがる人にも、同じように開かれているんですよね。
岐阜県養老町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 揖斐関ケ原養老
- 烏江
- 美濃高田
- 養老
自然公園
駅