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この場所の物語
久慈川の水音が、ふだんの暮らしのBGMになっている、そういう場所なんですよね。川沿いに集落が点在して、JR水郡線の小さな駅がぽつぽつと続いて、国道118号がその間をつないでいる。山がちな地形のなかで、人の暮らしがちゃんと根を張っているのが、なんだかうれしい。
矢祭もったいない図書館、という名前がいいなあと思うんです。全国から寄贈された本が棚を埋めて、住民のボランティアが運営している。本を読みながら一日を過ごすのに、これほどぴったりな場所もそうそうないんですよ。久慈川の鮎や八溝山麓の柚子が、この土地の食の輪郭をつくっていて、ユーパル矢祭でひと風呂浴びれば、その輪郭がすこしやわらかくなる気がします。
2001年に「合併しない宣言」を出した、という話が、この町の気骨をよく表しているんだと思う。小さくても、自分たちの町を自分たちで守る、という選択をした。矢祭山駅で降りて、あゆのつり橋を渡って、滝川渓谷遊歩道を歩いていると、その気骨がひっそりと地面に染みついているような、そんな手触りがあります。
福島県矢祭町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 東館
- 南石井
- 矢祭山
- 磐城石井
駅