鍋・汁
東京都 台東区
どぜう鍋
さちとあじ · FOOD & DRINK
小さな鉄鍋で泥鰌を割り下ごと煮て、山盛りの笹掻き牛蒡と葱を載せて食べる。
この場所の物語
看板の字が、三文字なんですよね。文化3年の大火で店が焼けたとき、四文字は縁起が悪いというので、三文字に書き直してもらったのだそうです。字を一つ減らして験を担いだ店が、200年つづいています。東京の浅草、駒形のあたりで、ずっと出されてきた鍋なんですよ。
浅い鉄鍋に、泥鰌を割り下ごと並べて煮ます。そこへ笹掻きにした牛蒡と葱を、山のように載せる。載せたあとは、葱がしんなりするまでしばらく待ちます。葱がしなびて減ってきたら、また足す。それを何度か繰り返していくことになります。泥鰌の旬は5月から8月にかけてで、夏に濃くなる鍋なんですよ。
享和元年、浅草の駒形でめし屋を開いた人が出しはじめたのが始まりと伝わります。江戸では獣の肉を避けたので、泥鰌は庶民が力をつけるための魚でした。安くて、川で採れて、精がつくと言われた。嘉永の頃の案内にも、店の名が出てきます。泥鰌は、江戸の人にとってごちそうではなく、ふだんの力の付け方でした。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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