温泉
この場所の物語
合志川の流れに沿って、すこしだけ時間がゆっくりになる場所があるんです。植木温泉は、熊本の街からバスで50分ほどのところにあるのに、着いた瞬間、都市の気配がすっと薄れる。「玉の肌」と呼ばれる滑らかな湯に浸かると、それが大げさじゃないとわかるんですよ。
歓楽的なにぎやかさがない分、湯治向けの落ち着きがそのまま残っていて、庭園を歩くのも、ただそこにいるのも、どちらも同じくらいうれしい時間になるんだなあ。長く滞在したい人にとっては、その静けさそのものが暮らしやすさになるんです。
多拠点で生活を考えている人には、熊本市内へのアクセスが意外とちゃんとあることも、ふだんを支えてくれる。訪日客にとっては、ゲートボール発祥の地というふしぎな由来も含め、観光地らしくない素のままの温泉街が、かえって日本の奥行きを感じさせるんじゃないかと思うんです。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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