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この場所の物語
丸池の水は、底まで透けて見えるんです。径にして三十歩ほどの小さな湧水池なのに、縄文のころからずっとそこにあって、丸池神社の枝社として今も信仰を集めている。遊佐という町は、そういうふうに、目に見えるものと見えないものが、ふだんの暮らしのそばにちゃんと置かれている場所なんですよね。
鳥海山を背中に感じながら、月光川がなだらかに平野を横切って、吹浦の漁港で朝の水揚げが始まる。農村と漁村が隣り合って成り立ってきた歴史が、町の空気にそのまま残っていて、金龍ウイスキー蒸留所みたいに、新しいものが根を張ろうとする動きも、その土台の上に静かに乗っかっている感じがします。
旧青山家住宅を歩いてみると、かつて鰊漁で財をなした人たちの暮らしの重さが、木の柱や土間にじんわり残っている。西浜の砂浜で一日過ごしてもいいし、二ノ滝渓谷を上ってもいい。どこにいても、鳥海山大物忌神社へ続く修験の気配が、空気の奥のほうにすこしだけ漂っているんです。そのすこしの厚みが、この町に長くいたくなる理由なのかもしれないなあ。
山形県遊佐町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 小山崎遺跡
- 旧青山家住宅
- 旧青山家住宅
- 旧青山家住宅
- 旧青山家住宅
- 鳥海
- 鳥海山
- 遊佐
- 吹浦
- 女鹿
- 吹浦
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