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この場所の物語
狭山丘陵と武蔵野台地のちょうど境目に、この町は立っているんですよね。北へ歩けば丘がはじまり、南へ出れば台地の平らな道がつづく、その切り替わりが、ふだんの散歩にすこし変化を持たせてくれます。空堀川や残堀川が台地を刻んでいて、水の気配が思ったより近いんです。
村山デエダラまつりという祭りの名前を聞いたとき、この土地には江戸時代からつながる「村山」という地名がちゃんと生きているんだなあ、と感じました。指田日記という記録が残るくらい、ここには暮らしを書き留めてきた人たちがいたわけで、そういう積み重ねが、町のどこかにしずかに漂っている気がします。
かたくりの湯に入って、湯上がりに丘のほうを眺める夕方は、多摩のこのあたりならではのゆっくりした時間です。鉄道の駅はないけれど、立川や所沢に隣接しているから、PC一台あれば都心ともつながりながら、丘と台地のあいだで毎日を組み立てられる。そういう地味でたのしい暮らし方が、この町には似合っているんです。
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