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この場所の物語
高原山の南の裾に、りんご畑と水田が段々に広がっていて、その向こうに箒川が静かに流れているんですよね。延暦年間に創建されたという木幡神社の楼門が、いまも杉木立の中に立っているのを見ると、この土地が3万年以上前の黒曜石採掘から続く、ずいぶん長い時間の積み重ねの上にあることを、あらためて感じるんです。
宇都宮から東北本線で30分ほど北へ向かえば矢板に着いて、東北自動車道のインターもある。東京とのあいだに、ちょうどいい距離感があって、自炊しながらPC仕事をする暮らしに、幸岡ねぎやりんごが地元の棚に並んでいるのは、ふだんの食卓をすこし豊かにしてくれるんです。
八方ヶ原の高原でハイキングをして、帰りに矢板温泉城の湯温泉センターで湯につかる、という一日のぐあいが、なんともちょうどいいなあと思います。山縣有朋記念館には明治の遺品が静かに並んでいて、歴史の教科書に出てくる名前が、この土地の農場の記憶と重なっているのが、ちょっとふしぎでいいなあ、と感じる場所でもあります。
栃木県矢板市に泊まる
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