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この場所の物語
道の駅の棚に、しゃくし菜漬の袋がずらりと並んでいる。あの独特の葉の形と、漬物の酸みが、この土地のふだんの食卓をそのまま教えてくれるんですよね。
両神山や二子山が西から迫るように立ち、秩父多摩甲斐国立公園の懐に入り込んだ小鹿野町は、山岳信仰と修験道の歴史を地面の下にそっと持っている町なんです。おがの化石館には古秩父湾の海棲哺乳類の化石が展示されていて、山の町の足元にかつて海があったという、すこし不思議な時間の重なりを感じさせてくれます。
西武秩父駅からバスで五十分ほど、関越自動車道からも一時間ほどかかる、その「すこし遠い」という距離が、ここの静けさをちゃんと守っているんだと思います。両神温泉の国民宿舎両神荘でひと晩過ごして、翌朝しゃくし菜漬とわらじカツ丼のことを考えながら散歩するような、そういうゆっくりとした時間の使い方が、この土地には自然と似合うんです。観光交流館「本陣」の旧旅館の建物に立ち寄ると、旅と暮らしの境目がどこかあいまいになる、そんな感覚がじわりとやってきます。
埼玉県小鹿野町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 秩父多摩甲斐
- 両神温泉
- 両神山
- 二子山
自然公園
温泉
山