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この場所の物語
琉球王国の首都だった丘の上に、浦添城址はいまも静かに立っていて、石積みの向こうに東シナ海が見えるんですよね。てだこ、つまり「太陽の子ども」と呼ばれた王たちの記憶が、この扇形の小さな市域にぎゅっと畳まれているような感じがします。
浦添市美術館や国立劇場おきなわがふだんの生活圏にあって、うらそえ織の工程を見学できるサン・シルクも歩いていける距離にある。那覇に隣接しながら、もう少しだけ落ち着いた速度で一日が動いているのが、ここでの暮らしのぐあいなんだと思います。ゆいレールの浦添前田駅から那覇へ出るのも、荷物が多い日の買い物も、ちゃんと日常として成り立つ。
ブルーシールアイスクリームが1948年にこの土地で生まれたこと、牧港補給地区がいまも市域の大きな部分を占めていること、そういうことが地図の上でひとつながりになっているのが、浦添というまちのふしぎでいいなあと思うところです。歴史のいくつもの層が、観光の看板にならずに、ふだんの道のそばにそのままある。
沖縄県浦添市に泊まる