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沖縄全島エイサーまつり
先祖を送るための踊りが、夜を埋める。 旧盆が明けると、沖縄ではエイサーが始まる。 太鼓を打ち、三線の音にのせて、若者たちが先祖の魂を送り出す。 もとは、集落ごとの行事だった。それが…
先祖を送るための踊りが、夜を埋める。
旧盆が明けると、沖縄ではエイサーが始まる。
太鼓を打ち、三線の音にのせて、若者たちが先祖の魂を送り出す。
もとは、集落ごとの行事だった。それが戦後、各地の青年会が一堂に会する「全島エイサーまつり」になった。
大太鼓、締太鼓、パーランクー。打ち手が隊列を組む。跳ねる。回る。声を上げる。
勇ましい。けれど、どこか、祈りに似ている。
ここ沖縄市は、かつて「コザ」と呼ばれた。米軍基地の街。混じり合った文化が育った場所。エイサーには、その熱が宿っている。
夏の終わり。夜気に、花のにおい。太鼓は、途切れない。
見ているだけのつもりが、いつのまにか、体が動いている。
沖縄を代表する伝統芸能の祭典。
コザ十字路の看板には、日本語と英語が並んで書いてあるんです。それが「ふしぎだなあ」じゃなくて、ふつうのこととして街に溶け込んでいる、そのぐあいが沖縄市のいちばんの手触りかもしれない。嘉手納基地のゲートに近いあたりを歩くと、かつての賑わいの気配が路地の奥にまだ残っていて、ここで暮らしを積み上げてきた人たちの時間の重さを、すこし感じるんですよね。
エイサーのまちを宣言した街だから、太鼓の音が生活の中にちゃんと根っこを張っている。泡瀬地区で生まれた琉球國祭り太鼓が国際的な活動を続けているのも、この街の国際色とエイサーの文化がひとつながりになっているからで、それは観光のためじゃなくて、ふだんの暮らしの延長として育ってきたものだと思う。コザ運動公園では全島エイサーまつりもオリオン・ビアフェストも開かれて、音と人と風が一緒にいる時間が、この街には多い。
泡瀬干潟でカヌーを漕いだり、倉敷ダムの展望タワーから湖を眺めたり、中乃湯温泉でひと息ついたり、長くいるほどに自分のリズムで使える場所が見つかっていく。鉄道はないけれど、国道330号沿いにバスが走り、那覇からもそう遠くない。プラザハウスショッピングセンターで買い物をして、オリオンビールを冷やして、それだけでもう、ここに住んでいる気分になれるんですよ。
沖縄県沖縄市に泊まる