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犬島アートプロジェクト
廃墟が、美術館になった島。 岡山・犬島。かつて銅の精錬所があった小さな島。精錬所は1919年に閉鎖された。煙突だけが残った。 その廃墟を使った現代アートが、今ここにある。廃工場…
廃墟が、美術館になった島。
岡山・犬島。かつて銅の精錬所があった小さな島。精錬所は1919年に閉鎖された。煙突だけが残った。
その廃墟を使った現代アートが、今ここにある。廃工場の熱を利用して、電気を使わずに温度管理する美術館。三島由紀夫の作品をモチーフにしたインスタレーション。
直島は知られている。犬島は、まだ知らない人が多い。
でも来た人は、こちらの方が深いという。
観光地として整備されていない。人が少ない。静かだ。廃墟と現代アートが、誰にも邪魔されずそこにある。
直島への船が犬島に寄港することもある。一緒に訪れると、現代アートと瀬戸内の組み合わせがよりよく見える。
知っている人だけが行く島。そういう場所が、まだある。
鉄を打つ音は、もうここには聞こえない。けれど備前長船刀剣博物館に足を踏み入れると、刀匠たちが積み重ねた時間の重さが、ひんやりとした空気のなかにじんわりと残っているんですよね。
岡山駅からJR赤穂線でほんの少し東へ走れば、千町平野を抜けて牛窓の海が見えてくる。江戸時代に朝鮮通信使が立ち寄り、本蓮寺に漢詩の書軸を残していったこの港町は、ふだんの暮らしのすぐ隣に、世界記憶遺産がある、というちょっとふしぎな土地なんですよね。
牛窓のオリーブ園を歩くと、瀬戸内海の島々が重なり合って、どこまでが海でどこからが空なのかわからなくなる。国道2号で岡山市に通う人たちが毎朝見ているのも、きっとこの光の具合なんだなあと思うと、うれしくなる。どどめせという土地の食を、地元の人と並んで口にしながら、この場所に何日でもいたいと感じる、そういう手触りがある。
岡山県瀬戸内市に泊まる