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この場所の物語
棚田の畔に手延そうめんの白さを干す風景が、この半島の南端にはあるんです。島原半島の先っぽ、山から海へと地形が急に落ちていくあたりに、南島原市はある。谷水棚田の石積みを歩いていると、農業と信仰と反乱の記憶がぜんぶ同じ土の上に積み重なっていることに、すこし驚く。
原城跡に立てば、有明海の風が遠慮なく吹いてくる。1637年から翌年にかけて島原の乱が起きた場所であり、潜伏キリシタン関連遺産として世界遺産にも名を連ねているけれど、現地は草が茂るだけで、ひっそりしている。その静けさが、ここで起きたことの重さをかえってよく伝えてくれる気がする。
口之津港は1562年に開かれた貿易港で、いまも天草へのフェリーが出ている。海を渡る動線がふだんの暮らしにごく自然に組み込まれているのが、この土地のおもしろいところで、港の向こうに天草の島影を見ながら、早崎瀬戸のあらかぶやクルマエビを食べる夕方は、なんともいい時間なんですよね。原城温泉「真砂」から有明海を眺めるのも、その続きみたいなものだと思う。
長崎県南島原市に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産
- 原城跡
- 原山支石墓群
- 吉利支丹墓碑
- 日野江城跡
- 岩戸山樹叢
- 野岳イヌツゲ群落
- 雲仙天草
- 有家
- 加津佐
- 南有馬
- 早崎
- 浦田
- 深江
- 蒲河
- 貝崎
- 龍石
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