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この場所の物語
天竜川と小渋川が、段丘の土をしっとりと湿らせながら流れているんですよね。その段丘の上に里山が広がっていて、ふだんの農作業と、今錦を醸す米澤酒造の仕込みの音が、同じ空気の中に混じっている、そういう村なんです。
アンフォルメル中川村美術館があって、アーティストが移り住んできて、田んぼのそばで絵を描いたり、アトリエ開放展を開いたりしている。そのことが、この村の空気をすこしだけ変えていて、でも変えすぎていない、というぐあいがいいなあと思います。自炊しながら長くいると、チャオ生鮮食品館で地元の農産物を手に取る日々が、あっというまに「ふだん」になっていくんです。
陣馬形山の天空のキャンプ場に上がると、南アルプスと中央アルプスが両側から迫ってきて、自分がいる場所がどこなのか、すこし問い直したくなります。1933年完成の坂戸橋は、ハチミツ色の古いコンクリートのまま、坂戸峡の上にかかっていて、それを見ているだけで、この村がどれだけ長く積み重なってきたかが、手のひらに乗ってくる感じがします。
長野県中川村に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 坂戸橋
- 伊那田島
文化財
駅