1件の予定
高千穂の夜神楽
神話が生まれた土地で、夜通し舞う。 宮崎・高千穂。天孫降臨の地とされる。神々が、地上に降り立った場所。 冬になると、各集落で「夜神楽」が始まる。氏神を民家や公民館に迎え、夕方から翌…
神話が生まれた土地で、夜通し舞う。
宮崎・高千穂。天孫降臨の地とされる。神々が、地上に降り立った場所。
冬になると、各集落で「夜神楽」が始まる。氏神を民家や公民館に迎え、夕方から翌朝まで、三十三番の神楽を、夜通し舞う。
演目には、天岩戸の神話が出てくる。天照大神が岩屋に隠れ、世界が闇に包まれた、あの物語。神々が、岩戸の前で舞い、騒ぎ、女神を誘い出す。
見物人は、囲炉裏を囲み、焼酎を酌み交わしながら、夜を明かす。神聖と、くつろぎが、同居している。
起源は古い。少なくとも数百年、この土地で舞われてきた。
神話は、遠い昔の話ではない。今夜も、ここで踊られている。
宮崎・高千穂を代表する冬の神事。
五ヶ瀬川が削り出した柱状節理の岩肌は、触れたら冷たそうな、ほんとうに石の手触りがするんですよね。高千穂峡の遊歩道を歩いていると、真名井の滝の水音だけが谷に満ちていて、ふだんの暮らしで耳が慣れてしまった雑音が、すこしずつ薄くなっていく感じがあります。
高千穂神社の神楽殿では、夜神楽が年間を通じて上演されていて、室町の時代から続く神楽面の表情を、すぐ近くで見ることができるんです。天岩戸温泉は天岩戸神社のすぐそばにある銭湯で、食事処と休憩室もあって、観光の格好をしていなくても、ごくふつうに一日を終えられる場所になっています。「トンネルの駅」では神楽焼酎の貯蔵庫を無料で見学できて、試飲もできるので、夕方にそこへ立ち寄って、今日歩いた道のことをゆっくり思い返すのが、いいんですよね。
九州山地の奥にあるぶん、熊本空港からのアクセスが現実的で、拠点をここに置いて過ごす日々は、神話の地名が地図にそのまま残っているという、すこしふしぎな日常になります。古祖母山を背景に、刈干切唄の声が国見ヶ丘に響く土地は、どこかで聞いたことのある日本の話が、ちゃんと地面に根を張って生きているんだなあ、と感じさせてくれます。
宮崎県高千穂町に泊まる
この地に重なるもの
- 下野八幡宮のイチョウ
- 下野八幡宮のケヤキ
- 柘の滝鍾乳洞
- 田原のイチョウ
- 高千穂神社本殿
- 祖母傾
- 天岩戸温泉
- 古祖母山