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この場所の物語
亀萬酒造の蔵で、南端氷仕込みという言葉を聞いたとき、ちょっと立ち止まりたくなるんですよ。1916年から天然醸造を守ってきた蔵が、八代海に面したこの小さな町にあって、ふだんの漁港の空気とならんで息をしているんです。合串や福浜といった漁港の名前も、どこか体温のある響きで、海沿いの暮らしがそのまま地名になったみたいでいいなあ。
つなぎ美術館から舞鶴城公園へのモノレールは、観光のためというより、この町の地形がそうさせたような、すこし不思議な乗り物なんです。重磐岩の上に立つと、工業団地と海と緑が、おたがいを邪魔せずに並んでいるのが見えて、それがこの土地のふだんの顔なんだなあと感じます。
1901年竣工のレンガ造り、津奈木隧道がいまも残っていたり、昭和2年開業の木造駅舎の記憶を持つ津奈木駅があったりと、古いものがさりげなく日常に混じっているんです。新幹線の新水俣駅から肥薩おれんじ鉄道に乗り換えて、ここに着く、その小さな移動のぐあいが、長くいる人にも、はじめて来た人にも、ちょうどよいほどよさを渡してくれる気がします。
熊本県津奈木町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 津奈木
- 合串
- 福浜
- 大泊
- 福浦
駅
漁港・港