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この場所の物語
宿毛湾の水は、波がすくないぶん、空の色をそのまま映しているんですよね。高知県の西の端、愛媛との境に寄り添うように立つこの港町は、どこか静かに、じぶんのペースで動いている気がします。
宿毛貝塚のことを知ると、この湾のほとりで人が生きてきた時間の長さに、ちょっと立ち止まりたくなります。縄文時代後期、約3,500年前のハマグリの殻が今も地面の下に積み重なっているなんて、ふだんの散歩道が急にちがって見えてくるんです。宿毛歴史館に足を運べば、その時間の重なりをもう少しゆっくり手元に引き寄せられます。
篠山を背に、沖の島や鵜来島を沖に置いて、宿毛湾港からフェリーが出る。そういう地形のなかで、漁業の船と日常の暮らしが、それぞれ自分の仕事をしている。足摺宇和海の自然公園がすぐそこにあって、山と海が両方、ふつうの移動圏に入っているのが、この場所のちょっとしたぐあいのよさだと思います。
高知県宿毛市に泊まる
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