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この場所の物語
ユズの香りは、ここでは暮らしの一部なんですよね。奈半利川の上流に分け入った山里、北川村では、ユズの栽培と加工が日々の仕事として根づいていて、その産業の厚みが、村そのものの落ち着きを支えている気がします。旧魚梁瀬森林鉄道施設の遺構が残る山の奥では、木を運んだ鉄道が昭和38年まで走っていたことを、地形がそっと教えてくれます。
中岡慎太郎館に足を運ぶと、幕末の志士がこの山間から生まれたことの、ちょっとしたふしぎさを感じます。村産材を使って建てられた北川村温泉ゆずの宿に一泊すると、木の手触りと湯の温かさが、その日の歩き疲れをやわらかく受け止めてくれるんです。最寄りの奈半利駅からも時間をかけて入ってくる場所だからこそ、ここでの一日は、ふだんの暮らしとは少し違う密度になる。
モネの庭マルモッタンという庭園が村にあることも、なんだかこの土地らしいなあと思います。睡蓮の絵を陶板で再現した庭が、ユズ畑と森と川のそばに静かに置かれている、その取り合わせが、北川村という場所の、おだやかで、すこし独自な時間のつくり方を表しているような気がします。
高知県北川村に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 旧魚梁瀬森林鉄道施設
- 旧魚梁瀬森林鉄道施設
- 旧魚梁瀬森林鉄道施設
- 旧魚梁瀬森林鉄道施設
- 旧魚梁瀬森林鉄道施設
- 北川温泉
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