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この場所の物語
讃岐山脈の麓から北へ、丘陵と平野と川がゆるやかに重なるこの町には、高松市へ通じる駅が点在していて、朝の列車にはリュックを背負った学生と、畑仕事へ向かうような人が、ふつうに並んで乗っているんです。
香川大学のキャンパスがあるから、コーヒーを飲みながらPCを開ける場所や、自炊できる宿を探す人にとっては、ちょうどいい距離感で暮らしが成り立つ町だなあと思います。希少糖という、この土地でつくられる特別な糖が産業として根づいていることも、ふだんの暮らしのすぐそばに農業と製造が息づいているということで、なんだかいいんですよね。
池川彫刻美術館があり、天野神社には320kgという途方もない重さの獅子頭が奉納されていて、三木まんで願という獅子舞の祭りが今も続いている。太古の森には植物学者三木茂博士が発見したメタセコイアを記念した公園があって、遠くから来た人がその木の前に立つと、土地の名前と木の名前がひとつながりになっていることに、すこし驚くんじゃないかと思います。
高松の中心部へ出ることもできるし、公渕森林公園の東の入口から森へ入ることもできる。さぬきの夢2000や高瀬茶といった特産品を手に取りながら、ここで何週間か過ごしてみると、この町が「ベッドタウン」という言葉だけでは収まらないことが、じわじわとわかってくる気がします。
香川県三木町に泊まる