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この場所の物語
岩盤が沖合まで平たく張り出した海底に、昆布やワカメがゆっくり育っていく。その岸辺に沿って、増殖溝が南北に長く連なっているんですよね。ウニやアワビも、その岩盤のうえで時間をかけて大きくなる。海の仕事というのは、こういう地形のかたちに、まるごと乗っかっているんだなあ、と思います。
種市の漁港に朝の光が当たるころ、西の高原では冬の雪が積もっている、という土地の二面性が、なんともおもしろいんです。寒じめホウレンソウというのも、その厳しい冬の寒さをそのまま使って育てるわけで、気候をまるごと仕事に変えてしまう暮らしのぐあいが、すこし頼もしくて、いいなあと感じます。
種市駅があって、海と高原のあいだにふだんの暮らしが静かに続いている。長く滞在するうちに、海藻の季節のうつりかわりとか、雪の積もりかたとか、そういうちょっとした変化が、だんだん自分のものになっていく感じがあると思うんですよね。遠くから来た人にとっては、増殖溝という言葉ひとつが、この土地の海との付き合いかたを、すとんと教えてくれる気がします。
岩手県洋野町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
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- 有家
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- 角の浜
- 陸中中野
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- 種市
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