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この場所の物語
冬の砂浜に、川から流れ出た氷の塊が打ち上がる。大津海岸のジュエリーアイスは、そういうふしぎな現象で、光の具合によって透明に、青く、白く、ぜんぶちがう顔をしているんですよね。十勝川の河口にある大津地区は、もともと交易の拠点として開かれた場所で、報徳二宮神社や大津稲荷神社など、開拓の記憶をいまも静かに抱えている。
畑作と酪農と漁業が、この町のふだんをつくっている。馬鈴薯、小麦、テンサイ、豆。そして大津漁港からはサケ、ホッキ貝、シシャモが揚がる。食べるものの出どころが、ちゃんと見える距離にある暮らしというのは、すこしうれしいんですよ。
湧洞沼にはタンチョウが飛んでくるし、長節湖のまわりには原生花園がある。そういう場所を、毎日の散歩道として持てるかどうか、というのが、ここで時間を過ごすときの大事なところかもしれない。ハルニレの木は、写真絵本のモデルになった一本で、この土地の長さを、ひとりで引き受けているみたいに立っているんですよね。
北海道豊頃町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 十弗
- 豊頃
- 大津
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